切削速度(周速)とは
・ 加工を大きく左右する条件の一つ
・ 周速とも呼ばれる
・ 工具寿命に大きく影響する
・ 旋盤orマシニング: [m/min], 研磨: [m/sec] で表す
計算式
切削速度V[m/min]は、直径D[mm], 回転数N[rpm]とすれば
V = π x D x N / 1000 「ブイ=1000分のパイディーエヌ」
で表す。
単位まで含めて、これはしっかり覚えましょう。
ex. 直径100mm, 回転数500のとき切削速度V
V = 3.14 x 100[mm] x 500[rpm] / 1000
= 157[m/min]
上の例題ですと、157m/minなので1分あたり157m進む速さで切削しているということになります。想像しやすいように、分速を時速に直してみましょう。
1分あたりを1時間あたりに直します。
157m x 60 = 9420m
さらにkmに直して
157[m/min] = 9.42[km/h]
人が駆け足しているくらいの速さということが分かります。
以下、旋盤で使われる周速の例です。
切削速度 [m/min] |
時速 [km/h] |
どのくらい |
50 | 3 | ゆっくり徒歩 |
100 | 6 | 早歩き |
200 | 12 | 一般人のマラソン |
500 | 30 | 原付バイク |
1000 | 60 | 自動車 |
切削速度が及ぼす影響
切削速度は加工時間を左右するため可能な限り早くした方が良いと考えます。
しかしながら、切削速度は工具寿命に大きな影響をあたえます。
理由は切削速度を上げると摩擦が大きくなり、熱が発生し、その熱が刃物に大きなダメージを与えるからです。
そのため、各社コーティングや母材など開発しています。